団塊の世代

 私は昭和18年生まれ。数え年の喜寿、いつの間にかこんなに年を重ねている。体は弱ったとは言うものの、まだまだ年からすれば考えられないほどに元気だ。しかし、今日参列したお葬式は、昭和23年生まれ・・・いわゆる団塊の世代と言われる戦後の赤ちゃんブーム。

 その頃はまだ復員される兵隊さんも多くおられ、興安丸で帰ってこられる人の名前を小さな箱型のラジオに耳を寄せて聞いていた。勿論食糧難、その年代の子供たちは、私も含めて小学生になるかならない頃から、農業の手伝いが当たり前だった。秋の日は、籾干し・・・干場の敷き藁の片づけは、もっぱら近所の子供たちの仕事。その敷き藁を片づけて広くなった干し場で陣取りやチョッコンベースをした。

 干場の土は踏み固められて堅い、秋が終わるとすぐ掘り返して野菜物を作付け…厳しかったなぁ・・・と思いだす。そんな幼馴染が亡くなった。ただもう、ご苦労様でした・・・と手を合わせた。2025年問題がもう始まっている。喪主のお礼のごあいさつに、「一人残った母は、大切にしていきます…。」にすくわれた思いだった。