法事

 母方の叔母の3回忌、息子たちはこの近在にはいない。家の仏様を出身地のお寺さんに預けて、法事を勤める日だけ帰ってくる。田舎に住み続けているものにとっては、こんなことあっていいの…と首をかしげることしきりだが、何もしないよりはまぁいいか…といったところ。しかし、これもご理解あるお寺の住職さんあってのこと。お寺での勤行の後は、お供えのお下がり一切をもって料理屋お迎えのバスに乗り込み…

 お膳には、○○家〇〇回忌法要…食前の言葉…と紙切れが添えてある。ご住職さんのいただきますに合わせて手を合わす。隣り合わせたお客さんが、「どんな形でもお勤めができるんですね・・・」と感心した様子。これからこういう形がどんどん増えていくのだろうな…家に跡取りが住んでいない人が不安げに話す。誰がこの家の後を守ってくれるのか…

 学問はつけたけれど、田舎にはさっさと見切りをつけて都会に働く…田舎の両親が亡くなった後は締め切りの空き家に…明日は我が身かも・・・と気にしながらも、誰か一人は後継ぎとして家に帰ってきてほしい…本音で思いました。育ててもらった御恩、忘れてはいかんぞ! 誰かが教えてあげてほしい。