新興団地の今日

 ふれあい給食の日、稲枝地区では年間で3回、管内のお年寄りで独り暮らしの皆さんに、給食を配っている。ボランテイァグループの皆さんにお願いして炊き込みご飯を作っていただき、その後各町の福祉部長さんに対象のお宅を一軒一軒訪問していただき、声掛けしながらお弁当を渡していただく。85歳以上一人暮らし…ざっと300食。

 でき上がりの約束の時間に、各町より役員さんが公民館まで取りに来てくださる。日中に御用もあるだろうに気持ちよく受け取ていただく。ありがたいことだ。私の自治会では72戸の戸数に対し4戸が一人暮らし…ところが、昭和40年代後半になってできた団地、272戸の中で20戸ほどが一人暮らし…。

40年たつと新興団地は完全に老人タウンに変わってしまっている。反対に田舎…が今も続いている土地には一人暮らしは比較的少ない。まだ地域にあと取りが少しは残っているということだろう。2世代同居の残っているところにおいては、老後の不安も…何とかしてくれるだろう…という期待がある。十分ではなくっても、今まで親を見てきたように、若い世代もなんとかしんならん…と思っていてくれるのだと思いたい。これからの時代求められるのは、やはり家族と地域のつながり…どうしても家族のなくなってしまった人には、思いきりの温かい手を差し伸べたい。今、別々に暮らしている人も、家族のつながりを切らなようにつないでいただきたいと思う。気持ちがつながるだけで一人の寂しさから離れることができるだろうから。