吊るし柿

 事務所で調べ物をしていた。朝の配達に出ていた主人が帰ったその足で、「おばあさんの仕事、もらってきたぞ…」と笑顔で赤い袋を見せた。赤色のネット2袋、中には柿が鮮やかに光っている。直売所で出会う仲間の方から、「ある?」と声かけられていただいてきたという。 お返しは…もちろん豆腐。こうして物々交換で毎年季節を堪能させていただいている。
速に皮むき、とんがった柿は眩しいばかりにつやつやしている。ざっと60個

 この皮むきも、私のいる間だけだな…と少し寂しく思う、だって、今の若い人たちは包丁が素早く使えない。私達のころなら。田んぼでの一服の柿の皮むきは、鎌の先だった。どんなに子供でもお茶の子さいさい・・・だったのだが。

柿の皮も日光に干して、カリカリになったものを12月、木枯らしに干した大根の漬け込みに使う。自然の添加物で沢庵は独特の旨味を醸し出す。新聞折込広告の一番上に、「まず、大根を煮て、ご試食ください。下ごしらえはいりません」と、茅乃舎だしの宣伝が入っていた。誰が煮ても同じおいしさに仕上がる…結構なことだけど、それって料理する楽しみがなくなるではないか。と、私は思うのだが、それにして素晴らしい青空の一日、干し柿の吊るせたことを幸せに感じた一日でした。次なる議会が近づいてきました。又、頭が痛みます…。