豆腐の不思議

2018-11-05

 豆腐を作りかけて16年になる。その間、失敗することも何度かあったが、今年ほどへましたことはない。それも10月に入ってから…原因にたどり着くまで、まるで我々夫婦に認知症が災いしているのかと不安になったほど。

 大豆とにがりと温度と水の量と…どこに原因があるのか苦労した。うまくいかなかったその日は、箸にも棒にもかからずに下水に流れ込んて行った。今まで営業されていた業者さんが、土地で穫れた大豆を持って行くと、「うちは外国産大豆を使っているから、…」と断られた。その意味が、今年ほど如実になったことも珍しい。
、 今年の夏は暑すぎた。保管している大豆が生きている証拠に大豆に含まれる呉の成分が著しく減っていることにある。豆も生きている証拠だ。輸入大豆は成分の変化がないという。収穫の時点で大豆を強制的に枯殺している・・・という。いわゆる枯葉剤。それ以降は内臓成分は不変というのだろうか。これなら豆腐製造者は無難だ。

 でも、ポストハーベスト、虫も食わない大豆を人間が加工したものを食べることに大きな抵抗を感じるのが、地場産大豆にこだわる小さな業者。…何度も失敗を重ねながら、新大豆が穫れるまで今しばらく苦労が続く。

呉が減った分使う大豆の量を多くする。水の量を減らしたり、温度を下げたり上げたり、本式にならつたことのない私たちの手探りの作業が続く。細々と年寄りの仕事として、果たしていつまで続けられるか…。

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