今年の出来は

 秋の取入れも随分と進んだ。いいお天気の日には大型機械がゴーゴーと響きを立てて縦走する。集落営農や大規模農家等々。刈り取られた後の田んぼに降る雨は、いよいよ仕舞い秋を感じる。

 今年の出来はどうだっただろう。直接に携わっていなくても、根が百姓なものだから気がかりだ。
「稔るほど、頭を垂れる稲穂かな…。」だが、今年の出来はどうもいま一つだ。どの田んぼを見ても、だわむ程の出来は見らなかった。いわゆる小出来。作付け面積がどこも規模拡大でとてつもなく大きくなった、次第に省力化して、直播栽培が増えた。けれど、今年の直播種は、特に見劣りがした、そうでない田んぼでも、施肥の一発は、今一。ムラのあるのも特徴だ。
 近所に今まで通りのやり方で、自作しておられる方がおられる。重そうにかがみこんだ稲の姿、「よさそうね…」というと、「うん、畝取りあった・・・」と顔がほころぶ。やっぱり、手抜きはダメなんだ…と思う。豊作の喜べる米価であれと願いたい。