たかが豆腐されど豆腐

 朝早くから作業しているのに、うまく固まらなかった。18年間豆腐を作ってきたが、失敗! ・・・凝固が悪く、売り物にならなかった。この時期、新豆が入ってくる。新豆のおいしさは格別だし、舌触りも抜群が常。
作秋、収穫感謝祭に穫れた大豆で豆腐とあげを作ってほしいと持ち込まれた集落営農組合があったが、この時はとても素晴らしいのができた。

 今朝ダメだった大豆は、昨年も最初からダメだった。湖岸生産地は年々疲弊してきたのではないか…と気になっている。豆腐を失敗したとしても、作り方を変えて、大豆の使用量を増やせば、それなりにできることは可能。しかし、風味が落ちる。水に離したときにぷかぷかと浮く豆腐になってしまう。当然、硬い豆腐・・・が、これも程度もので、柔らかな風合いを出すための水と大豆の割合を見つけ出すまでが苦労となる。

 近年、夏の高温で大豆の作柄が随分と落ちているのは見た目でもわかる。転作に大豆を作りだしたころは、もっとおいしい大豆が取れた。収量もよかつた。その昔なら、田んぼのあぜ道で作った大豆も、とってもおいしかったのだが…。全てが大型機械化となり、防除も施肥も格段に能率は上がっているのだが・・・昨今の温暖化による不安は、・収量だけでなく成分的にも限りなく広がっていくのではなかろうか。
 風の通る栽培方法を考えることも、面白い研究課題と思えるが・・・