木綿豆腐

 昼寝をしていたら、お客さんに起こされた…。、朝早いから、昼寝時間、起こしてすまんな…。とご老人。寝ぼけ眼で店に出たが、メガネをかけ忘れた。しまった、と思ったけど、よたよたとしながら何度も行き来するのが申し訳なくって、おしゃべり・・・

 「今度文化祭がある。老人会で八杯をすることになった。ついては木豆腐をもらいたい・・・」というもの。
「はちはい」懐かしい。もうほとんど作られる家庭はなくなっている。我々の地域では、法事とかお葬式のごちそうに、木綿豆腐を甘辛くくつくつ煮て、カラシを添えていただくもの。とってもおいしかった。

 どうして「八敗」というのか、本当のところ知らない。亡くなった母が、1丁の豆腐を8切れに切って煮込むから八杯…と言っていたっけ? しかし、これは疑問。お葬式や仏事は精進料理、何はなくってもお豆腐さへあれば、ごちそうになる・・・だから重宝されてきたのでないか。昆布を敷いて砂糖としょうゆで甘辛く、カラシをつけて・・・田舎料理が今も伝承していることを誇りに思う…。