人工河川で鮎の放流

 琵琶湖の反対側、そう、私たちの住んでいる稲枝から琵琶湖の対岸です。ポンポン船で行くのが一番早くって約30分。40年ほど前には、安曇川にをハスつかみに5月の塩漬けのころになると元気な男衆は出かけておられました。そして、もっと昔、私たちの集落にはこんな子守歌が歌われていました。

 ここは甲崎、下がれば薩摩  浦へ回れば舟木町
 舟木町から二艘出る船は 六条詣りの 下向の船 
 ねんねしやれよ まだ余は明けぬ 明けりゃお寺の 鐘がなる
 鐘が鳴りゃまたイノイノといやる 誰がイノイノと おせたやら…

 また、他に祖母が唄ってくれていた  てんこちこちこち お前の家はどこじゃ
                      海より向かい 木の葉の下よ・・・
 (琵琶湖の対岸はよその国のように思っていた頃でした。子供の頃 高島は遠いところだったのです。)

 広い琵琶湖を間にしながらも、高島の舟木から京詣り「ご本山」に出かけていたことは確かなようです。そんな高島市の舟木にある安曇川人工河川に、本日環境農水常任委員会で鮎の産卵状況視察に行ってきました。本年の鮎の大不漁を繰り返さないためにも、今放流された18トンもの鮎の散乱、元気に育ってほしいものです。琵琶湖に下った鮎が対岸の我々のところまでやってくるのです。1ミリに満たない卵、そして孵化した藻屑のような小さな命、10センチぐらいの鮎に育つまで、生き残るのは奇跡の何物でもない…と感じました。ブラックバス、ブルーギル…そしていろいろな外来植生物… 負けずに生き残れ・・・!