福山のホテル火災から

 7人もの宿泊者が亡くなった。残酷なホテル火災。外観見るからに近代的ホテルではなさそうだ。火の回りも早かったのであろうが、お客さんばかりが亡くなって、ホテル側にはけが人はあっても犠牲は出ていない。窓が板で打ちつけられていたという…。

 3年ぐらい前になるだろうか、東京へ研修に行った際、一人の事だからと安いホテルを予約、夜遅くに辿り着いて驚いた。1階はフロントのみ、2~7階が宿泊室でエレベーターのみ。私は6回、フロアーには5室程度しかない。縦にすうっと伸びた小さな小さなホテルだった。こんなことはネットで調べた時、気がついてなかった。

 夜中に非常ベル、しばらくして、火災発生の緊急放送、「火元確認しています。非難に向け、身支度をして待機してください…。」その時考えたこと、服装、着替えたものの燃え移ったら熱いだろうな、カーテン、敷布、繋いでも燃えたら切れてしまう…こんな細長い上から、降りられるわけがない。楽に死ねるなら煙にまかれた方が・・・バスタオルを持ってドアーの隙間を緊張して見つめたり…立ったままどうすることもできなかった。結局、蒸気か煙か、探知機の誤作動・・・とのことで事なきを得たが、その場になってみると、おかれている状況から逃げることの不可能ばかりが頭をよぎって身動きが取れなくなっている。今回の火災も、窓に板戸が打ちつけられているのを見た途端に、このホテルを選んだことを後悔した人もいたのではなかろうか…。今夜一晩だから、どうぞ何事もなく…と意を決して災難に遭われたのでは…と気の毒に思う。他人ごとではない。不適切な施設は、まだいっぱい残って営業している。取り締まりと指導の徹底が求められる事は言うまでもない。