昔はこんなものを…

 配達から帰って、おからを畑にまきに出た。雨の降りだす前に…と気がせいていたのだが、湿りをもらって勢いのついたサツマイモのつるが目についた。日照りの時と違って、ぐんぐんと伸びる勢いは素晴らしい。

 そうだ、。つる料理、今年はまだ作っていない…と、にわかに思いついた。1本1本ツルの皮わを剥ぐ。最初はまぁまぁだったけど、「あーぁ、しんきくさい・・・・」剝いても剝いても、たんまで量がたまらない。辛抱辛抱と言い聞かせて頑張る。

包丁を使わずに、手で折りそろえて、やっと1回分の量を確保する。ジャーッと油で炒めた。お砂糖、しょうゆで味を調え七味唐辛子を効かせて、簡単な一品ができあが!」匂いにつられた主人が、「おっ、うまい!
・・・こんな芋づる、戦後の食糧難の時にさかんに食べた同じ世代だからこそ、今そのおいしさを思い出すことができる。単なる薯のつるなんだけど、思わぬ一食に舌鼓を打った。、