束の間のお照らし

 ずっと雨続きだった。屋敷畑のトマトが、ついにあおがれにかかって萎れている。これから収穫という時に残念だけど、トマト苗を実生で植えているので、今後次々と伝播していくことだろう。
 専門的にトマトを栽培していたころは、正月2日(仕事始め)に種まきして、自分で接ぎ木もやってきた。ハウスで2棟、最盛期には、軽トラがかたぐほどに出荷していたのだが、老化した体には、信じられないほど。悔しいけれど、せめて自分で育てたトマトを食べたいと、畑に植えての露地栽培。今年の様に雨が続くと、いかんせんダウンだ。来年から接ぎ木苗を購入することになろう。…それも元気でなければできない望み。

 たった5株しか植えていないサツマイモが、森になってしまっている。時期的には少し早いが、芋づるを料理することにした。ざっと1時間ぐらいかけて軸の皮をむき、油で炒め.甘しょっからく、そしてピリ辛を心得て・・・・・お昼。家族の受けはよかった。しかし、いかんせん手間もの、暇人がいないと口にできない代物だ。

 ハクビシンに、スイカを3個やられた…と離れた畑で栽培しておられるおじさんが、残念がっておられた。天気だけでなく、畑物を傷めるふとどき者は、わんさといるのだ。また、明日から雨が続くという。ミルキークィーンが出穂した。お照しがほしい。頑張って家業を継いでくれた息子のためにも、苦労の報われる秋を迎えたいと願う。