ルーツを探る

 大きな封筒に入った変わった手紙が届いた。かなりお年を召した方からのものと推測されるが、人生最後の仕事として、自らの先祖を探しておられる。明智光秀や関ケ原の戦いとか…時代の歴史的な幅がかなりあるのだが、どこから調べ見当をつけられたのかはわからないが、自分の先祖は「西村」という天台宗のお寺と推測しておられる。

 西村なんて、いたるところにある名前、なんで私のところに?と思うのだが、住所番地もしっかり拙宅、気がかりなのは、西村の西という字、現在の字体にない西・・・中に八の字にはねないでまっすぐにおりているところまで、差出人の方と同じ、私は、先祖が届の際にそそっかしくいい加減に書いて出したんだ…とばかり思っていたのだが、、広い世間の中には、似た人もいるものだ…と言うのか、何らかの縁があるのか・・・ちょっと不思議な感じがしないでもない。

 どこで調べられたかわからないが、よくぞ見つけていただいたと思う。しかし、我が家は先祖代々の水飲み百姓、しょう凝りもなく今も専業農家、丁重にお断り申し上げた。