前が見えない黄砂

 驚きだ。お月様を眺めては、おぼろ月夜・・・を口ずさんでいたのだが、朝になっても一面の霧のように… でも、明らかに霧とは違う。昨夜来の予報にあった様にこれは「黄砂」、手近にある荒神山でさへ、何にも見えない。

 琵琶湖岸を走る。沖の方は一面の灰色、対向する車も突然に表れる。毎年何回かは黄砂に見舞わるが、こんなに視界が遮られるのはまれだ。ニュースでは、十年ぶりの黄砂と報じていた。マスクはしているけれど、何やら咽喉がむずむずする感じ。お昼になっても、黄砂の薄れる様子はない。ボンネツトを撫でてみるとごくごく小さなザラザラ・・・まだ明日も続くという。
自然現象というものの、万里のかなたから飛んでくる厄介者、コロナで沈む我々を押さえつけに来たように感じる。でも、燕が勢いよく飛び回っているのを目にし、元気をもらった。彦根の桜もほぼ満開となった。早く澄んだ空気の中で、花を満喫したい。