親子でコンバイン

 親子でコンバインなんて、うれしいんかな? ・・・
雨の降る予報が出ている。急いで白菜の草取りをして…と、意外に近くで大きなコンバインの音がする。この辺りで機械の音なんて、我が家しかないのだが、…と思いつつ、音のする方に出てみた。

 山のように大きなコンバインがすでに動いていた。道には軽トラと2トントラックが並んでいる。そして,もう一台これまたでかいコンバインが走るように向かってきた。隣の田んぼに乗り入れると、そのまま止まることなく作業開始。隣あう田んぼにそ隣のまま入って、ものの1時間、2枚とも刈り終え、さっさと引き上げていく。

 農地が、地主に関係なく面的集積がなされているので、こうした光景があちこちに見られる。息子とその後継ぎと、それぞれが機械をもって作業する。やっと任せられるようになったのか…、どうだろう、一緒に作業することはうれしいものなのだろうか。

 世間一般には農業なんて…と言う雰囲気の中であったが、私の代には、息子と一緒に仕事することは誇らしくもあった。小走りに手際よく仕事を進める息子に、ワクワクしたものだ。こんな時代に農業させるなんて…と人は笑ったかもしないが、私にしてみれば先代に、これで顔向けができる…と思ったものだ。根っからの百姓であったのかもしれない。それも日本流の…今もそう思っている馬鹿な母親なのだ。ご苦労様、頼みます。