やっと脱出

 駐車場の中で一番奥、車2台が動かないまま、その内の1台は私の車。ドアも開かないほどに雪に埋もれたまま、車の間の雪をどけようにもよける場所がない。隣の車が移動された空いた方から助手席に乗り込み、運転席に移って前後しながら少しばかり後ろに移動できた。おそるおそるドアを開けて雪を落とし、暖房を入れたままでフロントの雪を手で降ろしにかかった。何層にも固まった雪はそう簡単に動いてくれない。西の空がまた暗くなり雪が近い。

 悪戦苦闘を繰り返しながら、ようやく午後の会合に間に合わすことができた。〇〇のところの道、まだ除雪できていない…苦情の電話が入る。昨年の失態もあり、今年は早く対応していただけた・・・と思っていたが、どうも抜けたところはあるらしい。田舎では、どこよりも早く自分の町内の除雪はしないと…と早朝よりそれぞれの自治会で作業するのが常だか、市街地ではそうではない。県道は県が、市道は市が除雪して当然となっているのだろう…。

 でも、それでは迅速な対応は無理。一大事の時には、できることは自分たちでやろう…の精神がどうしても必要だ。普段は不便な田舎であるが、こうした公徳心は誇りに思う。市街地でも、元気な方には汗を流していただけるといいのに…と思う。