揉める相撲界

 白鵬の40回目の優勝で九州場所は終わった。かって、千代の山。鏡里、栃錦、照国、朝潮…ずいぶん昔の活躍力士の名前だが、なぜか私は朝潮を熱烈に応援していた。まだテレビもなく、ラジオの放送を聞きながら風呂を焚いていた。取り組みが始まると、もう聞いているのも怖くって一心に祈っていた。朝潮がどんな姿も知らないままに、朝潮太郎という名に引き込まれていたのかもしれない。春場所男として、大阪場所では俄然強かったことを思い出している。小学生の頃の話。

 日馬富士の暴力事件で揺れに揺れている相撲界。昨日の白鵬の優勝した後のあいさつで、国民皆さまに各界を代表してお詫びする。…うみを出し切って… 貴ノ岩も日馬富士も、この土俵に戻したい…といったような話があったとか。腕力の極めて強い大男の暴力沙汰、お酒が入ると鬼に変わってしまうのか、今夕、横綱審議会が開かれているという。報道陣もガチャガチャ言わないで、相撲界がどのような決断を下されるか、静かに待ってみたらどうか。煽るばっかりでは、傷がだんだん深くなってしまう。日本の国技が泣くじゃないですか。